●橋本健二: 階級社会
本書では,「階級」という概念にこだわり続ける著者が,格差社会に対する分析を行っている.著者は日本社会はいまでは諸外国に比べても不平等度が高い社会であることを客観的データを用いて示している.
このままの傾向が続くとするならば,確かに「階級」という概念が再登場することになるかもしれない.一部の「上」とそれ以外に二極分化し,文化や性向もまったく異なってくるのではないかと予想される.実際,小さいときから私学に通う子と,ふつうに公立校に通う子とで,もはや文化が異なっているのではないか.
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これからの日本社会において階級構造化が進むとして,そこから闘争を,階級闘争を仕掛ける人々が出てくるかどうか.日本では「上」に高貴さがありそうにもないし,ぎすぎすとしたいやな社会になりそうである.
第1章 階級の死と再生
第2章 階級へのまなざし―近代都市東京と「階級」
第3章 庶民とヒーローの階級闘争―『下町の太陽』と梶原一騎
第4章 拡大する階級格差
第5章 アンダークラス化する若者たち
第6章 女たちの階級選択
第7章 「格差社会」のゆくえ

