アクセス解析CGI
loading ...

« 橘木俊詔: 格差社会 | メイン | 大黒岳彦: 〈メディア〉の哲学 »

2006年10月17日

●山田登世子: ブランドの条件

本書では,いわゆる高級ブランドがブランドとしていかに確立されたのか,ルイ・ヴィトン,エルメス,シャネルなどについて取り上げて,明らかにされている.ブランドという現象はなかなか不思議であり,以前から関心をもっている.特に,日本において,高級ブランドの人気がここまで高いのは,よくわからない.日本では,高級ブランドの店はさらに拡大しているし,人気も落ちていない.なぜ,日本人は高級ブランドにこだわるのか.そういうことを考えるうえでも,ブランドの成り立ちを明らかにしている本書は,参考になると思う.

ブランドの条件ブランドの条件
山田 登世子

岩波書店 2006-09
売り上げランキング : 16112

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

数年前,パリに行ったとき,頼まれていたお土産を買うためにヴィトンの本店に行った.あまり気が進まなかったのだが,いやな予感は的中.店員のぞんざいな対応に辟易した.客もほとんどがアジア系ばかりだった.

ブランド物は単なる見栄ではなく,質がよいから買うのだという人もいる.確かに,値段も高いのだから,多少は質がよいのかもしれない.しかし,ブランドの魔力はそれだけだろうか.それだけで,これだけ多くの人が必死に買い求めるだろうか.

個人的にはいわゆる高級ブランドの商品は一つももっていない.では,ブランド信仰がないかといえばそうでもない.たとえば,ファッション・ブランド.ファッションには若いころからそれなりの関心があり,若いときには単にブランドだけではなく,気に入るものを探し回った.でも,いまやそうした気力や関心もなく,特定のブランドのものを買っている.たぶんに,そのブランドのものだから買っているのだと思う.

ユニクロのものもごくたまに買ったりするが,他の同じくらいの値段の安い製品ではなく,ほかでもないユニクロを利用するのは,それがユニクロというブランドだからであろう.ブランドはおそらく,安心感を提供するものなのだと思う.            

以下,目次.
1章 ブランドの誕生―ルイ・ヴィトンはいかにしてルイ・ヴィトンになったのか(ブランドとモードは両立しない?
起源のオーラ―はじめに皇室があった ほか)
2章 希少性の神話―エルメスの戦略(馬車vs.自動車―エルメスがフォードに勝つ
「売らないこと」を売る ほか)
3章 貴族のいない国のブランド―シャネルとマス・マーケット(貴族にブランドは存在しない
シャネルという名のフォード ほか)
4章 ブランドは女のものか―贅沢文明史にむけて(贅沢は男のものだった
女性専科の時代へ ほか)
終章 「変わること」と「変わらないこと」

トラックバックURL

このエントリーのトラックバックURL:
http://tanabe.s41.xrea.com/cgi-bin/mt/mt-tb.cgi/2258

コメントする

(初めてのコメントの時は、コメントが表示されるためにこのブログのオーナーの承認が必要になることがあります。承認されるまでコメントは表示されませんのでしばらくお待ちください)