●できちゃった婚からおめでた婚へ
できちゃった婚は,いまや4組に1組がそうだそうです.珍しいものではなくなってしまいました.若い人に尋ねてみると,できちゃった婚はあまり望まれていないようです.というか,意識のうえでは何とか避けたいようです.きちんと結婚して,子供をつくる,という規範が生きているようです.にもかかわらず,現実においてはできちゃった婚は確実に増えている.確かに,「子供ができる以外,結婚のきっかけがない」のかもしれません.いつも疑問に思っていることは,なぜ避妊しないのかということです.その理由を知りたいのですが,よくわかりません.子供ができたら結婚すればいいやとなかば覚悟してセックスしているのか.あるいは,どちらかが結婚したいからそのきっかけとして子供をつくろうともくろんでいるのか.あるいは,ほんとに何も考えておらず,ただ避妊が面倒なので,そのままセックスして子供ができ,結婚に至っているのか.どうなんでしょうか.(できちゃった婚を否定しているわけではありません.まったくかまわないと思います).
ブライダルフェアでは「おめでた婚」のチラシを用意する式場も=福岡市博多区のハイアットリージェンシー福岡で、平井一生撮影
妊娠してから結婚する「できちゃった婚」が、「おめでた婚」や「授かり婚」といった言葉に変わりつつある。不況に少子化が追い打ちをかける中で、今や4組に1組という妊婦カップルはブライダル業界の希望の星だ。「予定外」といった負の響きを取り払い、盛大に式を挙げてもらおうという思惑がある。果たして定着するネーミングはあるのか。
(市川美亜子)
「お客様、おめでた婚でいらっしゃいますね!」。福岡市中央区の女性会社員(26)は妊娠3カ月。おなかが目立たないうちに式を挙げようと、彼(25)と式場回りをしていた時、担当者のはじける笑顔と聞き慣れない単語に戸惑った。友人からも「へえ、授かり婚なんだ」と祝福されて妙に照れてしまった。
「おめでた婚」は、九州・山口で2万部を発行するブライダル情報誌「ウインク」の今年1月の冬号で登場した。「それまでは『いわゆる、できちゃった婚』と表記してきた」と編集長の山田顕義さん(40)。「素直で分かりやすい。次世代に定着するのはこの言葉かな、と」
リクルート社の「九州ゼクシィ」は1年ほど前から、「ダブルハッピー(二重の喜び)ウエディング」が主流に。「妊婦カップルが増えている実態に合わせた」という。妊婦向け雑誌の「たまごクラブ」は昨年6月の特集から「授かり婚」を使い始めた。
厚生労働省による02年の人口動態統計特殊報告によると、第1子の親が結婚前に妊娠している割合は26%で、4人に1人の割合。90年は21%、95年は23%と増え続けている。福岡市内の結婚式場の予約客は現在、多いところで4割が「できちゃった婚」。ホテルニューオータニ博多も「平均年齢が高めのウチでも3割近い」という。
申し込みから婚礼までの期間が通常の「平均1年」に対して「平均3カ月」と短いため、ホテルや式場にとっては宴会場の有効活用に貴重な存在だ。誘致合戦は激化し、医師の付き添いやお宮参り衣装の贈呈、おむつ1年分など至れり尽くせりのプランで競い合う。
3年前、全国で初めて「おめでた婚プラン」を導入した福岡市博多区の結婚式場、RITZ5の石川隆司さん(35)は「当時は業界内で『そこまでやるか』ってたたかれました」。
「できちゃった婚に代わる言葉を募集します」。今年1月、企業や自治体などによる公募情報を掲載する雑誌「公募ガイド」(公募ガイド社)にこんな募集が載った。集まった500件の中で、最優秀賞を取ったのは熊本市の男性(49)の「ママリッジ」。ママとマリッジ(結婚)を掛け合わせた。
これに目を付けた東京の企画会社が男性から権利を買い取って今春、ネットを通じて婚礼手続きを代行する専門サイト「ママリッジnet」を立ち上げた。「できちゃった婚はあまりにも愛がない言葉。いい言葉を探していたところだった」と同社の首藤洋美さん(33)はいう。
横文字派も多い。福岡市のハイアットリージェンシー福岡など多くのホテルが使うのが「マタニティー・ウエディング」。中部地方のホテルは、妊婦の姿を例えた「ピーナツ婚」の定着を図るところが目立つ。
ちなみに本当の英語では「ショットガン・ウエディング」。妊婦の父親が相手の男性に強制的に結婚を迫ったのが由来だという。
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「できちゃった婚」。なんて呼んでいますか?
(福岡市内でのブライダルフェアで聞きました)
◎「できちゃった婚とか、でき婚。最近も大学時代の友人と親類の子とで2組あった。『あーあ、お前、やっちゃったな』っていう軽いノリで、いい言葉だと思うけど」(25歳、佐賀市の男性会社員)
◎「友達が、妊娠した子に『授かり婚だね』って声をかけているのを聞いて、ステキな言葉だなあって。できちゃった婚は、母親とかが喜んで使っていそうな古い表現」(20歳、熊本市の女子学生)
◎「私は妊娠中だけど『できちゃった婚です』って堂々と言っている。『授かり婚』と言われると、そんな大したもんじゃない、ってかえって気恥ずかしい」(28歳、福岡市中央区の女性会社員)
◎「できちゃった婚という言葉はもともと嫌い。妹がそうなった時に、両親が周囲に卑下したように言うのがいやだった。生まれてくる子に失礼だと思う」(24歳、福岡市東区の自営業男性)
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「否定的な意味残る」
「パラサイト・シングルの時代」などの著書がある東京学芸大の山田昌弘教授(家族社会学)の話 できちゃった結婚が増えるのは「子供ができた」という以外に、結婚のきっかけがなくなってきているから。当人も周囲も子供ができたから「仕方なく」ではなく、あくまでも「恋愛の結果」だと思いたい。ただ、「子供ができなかったら結婚しなかった」という現実に変わりはなく、後付けでどんな言葉を作ろうと否定的なニュアンスは残っていく。