●ヴァンダの部屋
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ペドロ・コスタ: ヴァンダの部屋(シネモンド)
本作は『骨』できようした主演女優ヴァンダの日常生活を追ったものである.リスボンのフォンタイーニャス地区というスラム街.一日中部屋のベッドで暮らし,つねに咳き込んでおり,にもかかわらず絶えずクスリをやっている.なんのために生きているのかと問わずにはいられない.しかし,これも一つの現実,一つの生き方であるには違いない.
固定されていてまったく動くことのないカメラ.そのカメラにすべてがおさめられる.音楽はまったく使用されていない.音楽による安易な説明を排除しているようだ.聞こえてくるのは,鳴り響く工事の音だけ.ドキュメンタリーであるかのようであるが,インタビューなどを読むと厳密な演出がなされているらしい.きわめて峻厳な表現のなされた映画である.