●薩摩治郎八
先日購入した『ユリイカ』に村上紀史郎さんという方の「バロン・サツマを求めて」という文章が載っていて興味をひかれました.薩摩治郎八について取り上げたものです.薩摩治郎八は有名な人なのかもしれません,まったく知りませんでしたが.大正末から第二次世界大戦後までパリの社交界で活躍した人なのだそうです.約30年間にわたるパリ滞在中に現在の価値にして600億円のお金を使い尽くし,昭和31年に無一文で日本に帰国したということです.社交界で活躍している間は,音楽家や画家などのパトロンとして,さまざまな人との交流もあったそうです.ただひたすら楽しむためにお金を使いまくる.結果として,無一文にはなったけれど,その過程では自分が楽しむだけでなく,多くの人も楽しませたことでしょう.こういう日本人もいたのですね.もちろん,信じられないぐらいの富豪の家の生まれであるからこそできたことではあるのでしょうが・・・.高級文化というのはやっぱり金持ちに支えられなければどうしようもないのでしょうか.